TX049 極超音速ミサイル

January 10, 2022 DID報道:

 北朝鮮は、今週の水曜日に極超音速ミサイルの実験を行い、同様のミサイルを発射してから3カ月が経過したと発表しました。朝鮮中央通信(KCNA)によると、与党労働党中央委員会は、主要な兵器関係者が観測したミサイル実験の結果に「大きな満足」を表明しています。KCNAは9月に、北朝鮮が「極超音速滑空弾頭」を発射し、700km先の標的に命中させる前に120kmの横移動を行ったと報じていた。両者が同じ種類の極超音速ミサイルであるかどうかは、今のところ判明していません。

北朝鮮が極超音速ミサイルの実験を行ったと発表

North Korea says it tested hypersonic missile

By Qasim Nauman and Sunghee Hwang
Seoul (AFP) Jan 6, 2022

 北朝鮮が極超音速ミサイルの実験に成功したと国営メディアが木曜日に報じました。核保有国として今年初めての大規模な兵器実験です。これは、国際的な制裁や非難にもかかわらず、高度な技術を追求する平壌が主張する極超音速滑空ミサイルの2回目の実験であったと報告されています。極超音速ミサイルは、通常のミサイルよりもはるかに速く、機敏に動くため、米国が数十億ドルを投じているミサイル防衛システム(日本に配備しているシステム)にとって迎撃がはるかに難しくなっています。

 水曜日に発射されたミサイルは「極超音速滑空弾頭」を搭載し、「700km先の目標を正確に攻撃した」と朝鮮中央通信(KCNA)が報じていますが、発射元を特定することはできていません。また、弾頭は発射装置から切り離された後、120km横方向に移動して目標を攻撃するという「新しい」能力も実証されたとも報道されました。

 KCNAは、「極超音速ミサイル分野における一連の発射実験の成功は、戦略的な意義を持っている」と伝えています。極超音速ミサイルは、北朝鮮の現在の5カ年計画での、戦略兵器の「最優先課題」に挙げられており、昨年9月に最初の実験(「華城8号」)を発表してます。また、KCNAによれば、水曜日の発射では「冬の気象条件下での燃料アンプルシステム」のテストも行われたと伝えています。

 アンプル方式は、ミサイル製造時に推進剤容器を装着することで、発射場での燃料補給を不要にすることができます。通常の液体燃料ミサイルは、発射直前に現地で燃料を充填する必要があり、時間がかかることで、敵に発見され破壊される可能性がありますが、アンプル方式は、その必要がないために、即効性という利点があります。

– 増える兵器庫-

 極超音速ミサイルは、その設計によっては通常弾頭と核弾頭の両者を搭載することができ、戦略的バランスを変化させる可能性を持っています。極超音速ミサイルは一般的に音速の5倍以上、つまりマッハ5で移動するものと定義されています。ただし、KCNAの報告書は、水曜日にミサイルが移動した速度に言及しておらず、他の国からの性能評価もまだ発表されていません。

 米国のシンクタンク、カーネギー国際平和財団のアンキット・パンダ氏は、弾道ミサイル防衛について、「北朝鮮は極超音速グライダーを軍事的最重要案件として認識しているようだ(おそらくこれがBMDへの対処に有効だと認識しているため)」とツイートしています。「このミサイルが実際にどの程度有効なのかを評価するには、独立した詳細なデータが必要だが、華城8号とこのミサイルに関する北朝鮮の2つの声明を額面通りに受け取るとすれば、今回の実験は9月のものよりうまくいったように見える」と、アトキン・パンダ氏は付け加えています。

 専門家の中には、極超音速兵器の利点は限られていると警告する人もいれば、北朝鮮がこの技術を本格的に開発すれば、深刻な脅威となると警告する人もいます。金正恩が政権をとってから10年、同国は国際的な制裁が課されている中、自国の軍事技術を急速に進歩させてきているようです。2021年、平壌は極超音速の「華城8号」に加え、新型の潜水艦発射弾道ミサイル、長距離巡航ミサイル、列車発射兵器の実験に成功したとも発表してます。

– 非難声明 –

 米国、日本、カナダ、ドイツは、水曜日の実験を非難しました。今回の発射は、複数の国連安全保障理事会決議に違反しており、…脅威を与えている」。(米国務省の報道官は水曜日に、「(北朝鮮の)近隣諸国と国際社会に対する脅威となっている」と述べています。ドイツ外務省の声明によると、ベルリンは1日、平壌に対し「米国と韓国が提示した会談の申し出を受け入れ、核・ミサイル計画の解体に関する真剣な交渉に入る」よう求めています。2019年に金委員長とドナルド・トランプ米大統領(当時)の会談が決裂(戦略的決裂安置ですが)したことを受け、ワシントンと平壌との対話は依然として停滞しているじょうたいです。トランプ氏の後継者ジョー・バイデン氏の下、米国は非核化を目指すとしながら、北朝鮮代表との会談に応じることを繰り返し宣言しています。しかし、平壌はこれまで、ワシントンが「敵対的」な政策を追求していると非難し、この申し出を退けてきています。北朝鮮は、米国の侵攻から身を守るために核兵器が必要だと主張しています。(SS:これはバイデン政権が馬鹿にされている証拠でしょうね。オバマの媚を売る戦略の大失敗を顧みることなく、アフガン撤退の大惨事の後、バイデンは、NATOに対しても完全に信頼を失っています。)

 こういう状況下でも、やはり歴史的に、米軍の軍事力を頼らざる負えない立場にある日本は、下記のような米軍支援拡大方針を明らかにしています。

 下記の記事は、日米ウエブ会議で話し合われた内容の一部:

日本、中国と北朝鮮の「挑戦」を受けて米軍支援を拡大

Japan extends US military support amid China, N.Korea ‘challenges’

by AFP Staff Writers
Tokyo (AFP) Jan 7, 2022

 日本は、中国と北朝鮮との緊張をめぐる同盟国間のトップレベルの会談が先週の金曜日に行われ、米軍への支援拡大を要求しています。この会談での要請に従い、アントニー・ブリンケン米国務長官は、約5万人の米軍を受け入れるために日本が提供している支援パッケージを5年間延長することに、両国が署名したと発表しています。新しい協定は「我々の軍事的即応性と相互運用性を深めるために、より大きな資源を投入する」と、ブリンケン氏は同盟国の外務・防衛責任者間の4者間ウェブ会談の冒頭で述べています。「同盟国は今ある手段を強化するだけでなく、新しい手段を開発しなければならない」と、ブリンケン氏は木曜日に、現地ワシントンでも述べています。

 東京都は、在日米軍の駐留経費や光熱費を負担してきています。以前の協定は2021年3月に期限切れとなる予定でしたが、ワシントンの政権交代を前後して1年延長されています。ロイド・オースティン米国防長官は、軽い風邪のため隔離(SS:予防接種したにもかかわらずオミクロンにやられています)されていたところから現れ、同盟国は「地域の平和と安定に貢献する日本の能力の高まりを反映し、我々の役割と任務を発展させる」と述べた。(SS:オースチンの真の狙いは、FMSで高価なミサイルを日本に販売させることであることを、日本の外交官は見極める必要があります。テキサス便りにも記述してあるように、物つくり日本の真価を発揮し、米国が開発する抑止力技術よりも優れたものを開発し、米国がその技術を逆輸入するような意気込みがひつようです)

 日本は第二次世界大戦後、戦争する権利を放棄させられ、それ以来、世界第三の経済大国を守るために条約を結んでいるワシントンとの緊密な同盟関係を築いてきています。外務省による説明だと、新しい5年間のパッケージは1会計年度あたり2110億円(18億ドル)で、約5%の増加とあります。このパッケージは、中国との緊張が高まる中で実現してきています。

 中国は、ますます台湾への侵攻を強化しています。台湾は民主主義国家で、ワシントンや東京と密接な関係にあると主張していますが、北京は、自国の一部ととらえるべきだと主張しつづけています。「北京の挑発的な行動は、台湾海峡や東シナ海、南シナ海の緊張を高め続けている」とブリンケンは、近年の防衛環境について述べています。また、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを受け、北朝鮮のミサイル計画は「継続的な脅威」であると述べています。また会談後に発表された共同声明でブリンケンは、東シナ海と南シナ海での活動に具体的に言及し、「中国の主張による統治秩序を排除する努力」に狙いを定めているとのべ、さらに、米国同盟国はまた、中国の新疆ウイグル自治区と香港における権利侵害について「深刻かつ継続的な懸念」を表明しつづけ、台湾海峡の「平和と安定」の重要性について呼びかけています。

 一方、中国外務省の王文斌報道官は金曜日、北京は「米国、日本、オーストラリアが中国の内政に粗雑に干渉することに強い不満と断固とした反対を表明」していると対応しています。「アメリカ、日本、オーストラリアは自由、開放、寛容を口にするが、実際は他国をターゲットにした小さな徒党を組み、軍事力を誇示し、軍事的威嚇を行っている」と、定期ブリーフィングで語っています。

 木曜日、日本とオーストラリアは防衛関係を強化するための「画期的な」条約に署名しました。そして、金曜日に、日本の林芳正外務大臣は、いくつかの地区で地域社会に波及していると思われる米軍基地内のコビドクラスターについて、再度問題を提起したと記者団に語っています。さらに林氏は、日本政府は同日、米軍基地を抱える、または基地に近い3つの地域で新たなウイルス規制を承認し、「基地外への外出制限の導入などの取り組みを含む感染防止対策を強化するよう米側に要請した」と伝えています。

Best regards,
Shoichi Sugiyama, Ph.D.

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