TX047 新型ミサイル攻撃への抑止力向上を目指して

 2021年末のテキサス便りで、極超音速兵器開発の現状と、それに対抗できる防衛力(抑止力)に関する技術開体制について、各国の様相をお伝えしました。

 私の願いが通じたのか、昨日の日経新聞の報告によると、防衛省は、この新兵器に対応できる防衛技術開発に65億円を計上したとのことです。民間研究機関、システム開発製造会社の応援を得て、ぜひとも実用化に向けて邁進してもらいたいプロジェクトです。この技術は、すでの中国や、米国では、すでに数年前から、空母からの発艦装置の動力源として応用する研究が進んでいます。母艦からの離陸時に、航空機に発艦のモーメンタムフォースを加える為に、この技術の実用化を目指しています。カタパルト方式に統合させると、短距離の離陸を可能にするだけでなく、航空機発艦の時間を短縮でき、緊急時の防衛戦略に柔軟性を提供してくれます。

 以下、1月4日付け、日経新聞の“対中抑止へ次世代迎撃技術 防衛省がレールガン開発計画”の記事を紹介してあります。開発段階から、実用化段階へ至るには、かなりのテストデーターを蓄積して行く必要があります。この記事の後に、東京大学 公共政策大学院 教授、鈴木一人さんのコメントもコピーしておきました。レールガンをオペレーションするには、かなりのエネルギーが要求されます。このエネルギー(電力)を艦上で生成させ、安全に、安定的に蓄電する技術の開発、迎撃ミサイルヘッドのガイダンス技術開発等が同時進行していかないと、最終目的とする抑止力の向上につながりません。前述したように、既存のシステムに、こうした新技術を装備させ、機能させていくためには、民の機能開発能力、システムImplementation 能力、保守能力等を大いに活用していく方針が欠かせません。官民総力を挙げて、防衛省が求める日本用の防衛装備品を完成させてもらいたいものです。

対中抑止へ次世代迎撃技術 防衛省がレールガン開発計画

2022年1月4日 18:00

防衛装備庁が試作したレールガン(同庁提供)

 防衛省はミサイル防衛の立て直しに乗り出す。電磁力で砲弾を発射してミサイルを迎撃する技術を中核に据える。中国などが研究を進める変則軌道で飛ぶ極超音速兵器を打ち落とせるようにする。相手の発射基地まで届く長射程ミサイルなどの開発とあわせ、2030年までに体制を刷新する。(以下、日経新聞サイト参照)

極超音速兵器とは マッハ5以上で飛行、戦闘を一変

2021年10月29日 

 極超音速兵器 音速の5倍にあたるマッハ5以上の「極超音速」で、弾道ミサイルとは異なる低い軌道を長時間飛行する。機動的で変則的な動きをすることから、従来のミサイル防衛システムでは迎撃が極めて難しい。打ち上げたロケットから分離して攻撃目標まで飛行する「極超音速滑空体」と、空気を取り入れながら加速することが可能な「極超音速巡航ミサイル」の2種類がある。 (以下、日経新聞サイト参照)

最後にもう一つ関連記事の紹介:

2022年末に完成予定の対空防衛ミサイル:

 昨年の3月、レーシオンのEngineering and Technical Servicesは、進化型シースパローミサイルと、NATOシースパローミサイルシステムプログラムを支援する技術サービスに関して、5500万ドルの機能改善契約を獲得しています。この契約は、FMSプログラムの下、米国政府、日本政府、アラブ首長国連邦政府への購入を組み合わせたものでした。

 Evolved Sea Sparrow Missile(ESSM)またはRIM-162は、中距離地対空ミサイルです。現在、米国海軍とNATOシースパロー・コンソーシアム12カ国の一部で使用されています。アリゾナ州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州、スペイン、オーストラリア、ギリシャで行われている作業は、今年、2022年の12月に完成予定です。

 RIM-7 シースパロー(オリジナルモデル)は、米国の艦載型短距離対空・対ミサイル兵器システムで、主に対艦ミサイルの防御を目的としていました。1960年代初頭、AIM-7 Sparrow空対空ミサイルをベースに、既存の艦船にできるだけ早く搭載できる軽量の「ポイントディフェンス」兵器として開発され、しばしば既存の砲系対空兵器の代わりを務めてきています。この時は、手動で照準を合わせるレーダー照射器によって誘導される非常にシンプルなシステムでした。

 この時は、手動で照準を合わせるレーダー照射器によって誘導される非常にシンプルなシステムでしたが、その後改良を重ね諸々のテクノロジー・インサーションがおこなわれてきています。上記の写真は、現在実用化されているシースパローです。今年の年末、改良versionが日本の防衛力強化にどのようにつながってくるか、レポ―トが楽しみです。

Best regards,
Shoichi Sugiyama, Ph.D.

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